Grateful Deadの新しいアーカイヴ・シリーズ、Dave's Picksを入手、今きいているのだけど、音質があんまりいいのでびっくりしている。
Daves-Picks-1-Cover

もともとDeadはジェリー・ガルシア存命時からDick's Picksというシリーズをリリースしていて、ぼくはこのシリーズが大好きだった。

Deadのコンサートは毎晩異なるセットリストで4時間近くおこなわれていて、同じ曲でも毎晩相貌を変えた。その様子はほとんど2トラックでオンライン録音されており、長くファン(Deadheads)の間でカセットテープのトレードという形で交換されていた。その際に金銭の授受がなかったので、最近ソーシャルビジネスとの関わりで脚光を浴びたりもしている(これについては言いたいことがたくさんある。ぼくはたぶん、テープ・トレードに関わった最後の世代だ)。

Dick's Picksはそうしたファンの間で流通していた音源のうち、傑作と名高いコンサートをマスターテープからCD化してオフィシャル・リリースするものだった。Dickさんが選んでいたからDick's Picksだ。
傑作と呼ばれるだけあって、すごい音がたくさんあった。ただこのシリーズ、あまり音がよくないのが多かったんだよね。トロトロに溶けちゃうようなスモーキー・ジャムなのに、音に霞がかかってるようなのが多かった。むろん、それでもじゅうぶん満足していたんだけど。

Dickさんはしばらく前に亡くなって、その後Road Tripsというシリーズがスタートした。これは正直、あまり熱心にきくことができなかった。テープ・トレードによって音源が山ほど集まってしまったせいもあるし、Deadオフィシャルは一時期を境にとても商業的になって、そこに関わりたいとは思えなかった、というのも大きい。
ちなみに今、ぼくはGoogleにたいしても同じような気持ちを抱いている。例の、Google Appsの有料化だ。なんだよ、広告収入でやってるから尊敬していたのに!

でもね、このたび入手したDickの後継者DaveさんによるDave's Picks、これはちょっとすごいぜ。
2トラック音源からノイズが除去され、じつにクリア。音に奥行きがある。ここまで手間暇くわえているんなら、お金を払おうって気持ちにもなるじゃないか。

ぼくが今きいているのはDave's Picks vol.1、1977年5月25日バージニア州リッチモンド、The Mosqueでの録音。77年はDeadのハーベスト・イヤーと呼ばれていて、とにかくバンドの調子がいい。キラキラ輝き登り詰めるガルシアのギター、レッシュのモコモコ動くベース、自在に揺れるツイン・ドラム。至福のジャムに時折、神様が降りてくるのがわかる。いやー、テクノロジーの進化って素晴らしいね!

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