7月18日、うつ病の方の復職・再就職支援施設「ハビトゥス市ヶ谷」に職業人セミナー(!)の講師として招かれ、施設利用者のみなさんとお話ししてきました。

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 例によってぼくの友人たちは「おまえが人様に職業について話すってどうよ?」ツッコミを入れてくれそうですが、この手の講師をつとめるのもすでに数度目になります。
 たぶんTENTOなんてハタから見たらご苦労さんなことやってるから、人として珍種になってるんでしょうね。ぼくにしか語れないことが生まれてるんだろうな、と前向きに考えることにしています(笑)

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このセミナーのまえに、LIVA代表の伊藤崇さんにお会いして、同社の理念をご紹介いただきました。

うつになる前よりも、「回復後のほうが素晴らしい」と思える人生を歩もう

たぶん、施設利用者のみなさんは人生において小さなつまずきを体験した人たちでしょう。でも、それは負けじゃない。むしろつまずいたことをきっかけにして、人生をよりゆたかに、実り多いものにしていくことができるんだ。

このメッセージはすばらしいし、助けになれるならばぜひ力になりたい、と思いました。

じつはぼくが講師をつとめたセミナーそれ自身も、ぼくがトップバッターで、以前は開催されたことがないのだそうです。
果たしてぼくが利用者の方のお役に立てたかどうかはわかりませんが、理念を実現するために、新しいこころみを次々におこなっている、ということはまちがいないでしょう。
そのことだけでもすごく尊敬できるなあ、と思っています。

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セミナーの内容についてつまびらかに述べることはしませんが、セミナー参加者はみな熱心な方ばかりで、TENTOというあたらしい事業、あたらしい考えについて、大いに興味をもっていただけたようです。
(参加者の方の感想は、こちらでLIVAスタッフの水谷さんが紹介してくださっています)

印象的なやりとりがたくさんありましたが、ひとつだけご紹介します。

問い:
TENTOはデザイン型人材といっていますね。こうした人材を育てるのは、子どものうちからやればいいんだ、というお考えもよくわかります。でも、デザイン型はITに強い・プレゼンができるだけじゃないと思うんです。たとえば、ビジネスを成功させるにはマーケティングも必要です。そのことについてどう考えていますか。

おっしゃるとおり、マーケティングはすごく大切ですよね。でも、その部分って、人に教えること・マニュアル化することが難しいところなんじゃないかと思うんです。
たとえばスティーヴ・ジョブズの方法は大成功しているけれども、10年たって正しいとはかぎらない。松下幸之助さんの方法が、今、世の中に合わないところがあるのと同じことだと思います。
もっと根本的なことをいえば、デザイン型人材を理念として語ってはいても、ぼく自身はそうじゃないんですよ(笑)。すくなくともビジネス的成功を収めた人間じゃない。そういう人間がビジネスの秘訣について、人様に教えられるはずありませんよね(笑)。
でも、人がおもしろいと思うものをつくろうよ、ということは伝えられるんじゃないかな、と思っています。「自分がやってておもしろい」もすごく大切なんだけど、それだけじゃ単なるギーク、マシンと自分の関係でしかありません。大人はそれでもいいと思うんですが、子どものころからやるならそれだけじゃつまらない。
人がどうすればよろこぶか、おもしろがるか、人を楽しませるってどういうことか。ITを学び、ものをつくることを学びながら、そこを経験していこう、ということなんです。
ビジネスも根本はコミュニケーションですから、その部分を経験してもらうことが大切なのかな、と思っています。


いつも思うのですが、講師とは名ばかりで勉強させていただくのはこちらの方。
機会を設けていただいたLIVAのスタッフの方には本当に感謝しています。
ありがとうございました!

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