TENTO - BLOG

こどものためのICT/プログラミングスクール「TENTO」のブログ。情報学習研究所とリンク、国内外のICTやその他の状況をレポートしつつ、TENTOの日々をゆるゆるっとつづります。

TENTOは日本初のこども向けICT/プログラミング学習機関です。

子どもたちにICTを。未来を築くスキルを!

Programming & Presentation for KIDS!

http://www.tento-net.com/

病状六尺 4

20

65歳定年が一般化したことによって、企業には老人が居ることが増えた。
この老人の存在は、その下あるいはその横で働く人間にとっては、はなはだ厄介である。
知人のひとりは彼らのことをハッキリ「老害」と言っていた。

なにより、彼らは数が多い。団塊すなわちカタマリと呼ばれるほどに数が多い彼らは、その数が圧倒的な説得力を持っているのを知っている。
さらに、彼らは勝った経験を持っている。よく調べれば勝ったのは彼らの力ではなく彼らよりすこし上の世代ががんばったからだとわかるのだが、彼らはそう思ってはいない。勝ったのはあくまで自分の力によるものだと思っている。これが絶対の正義を生み出す。

いわゆる「老人力」はたぶんある。だから、うまいこと活用すれば、これは大きな力を生む。
でも彼らは忘れているのだーーみずからが「老人」であることを。

ぼくは病人になって、病人をたくさん見た。
そして、病人がみずから病人と認めたがらないのは、老人が老人と認めないのと同じ心性によると知った。
ひょっとすると、それは人の性なのかもしれない。

ぼくは結局、ワガママな病人であることから逃れることはできなかった。



TENTOの本、好評発売中!

TENTOBOOK
画像をクリックするとAmazonに飛びます。



TENTO WEB-SITE

tento-banner-grass

FACEBOOK PAGE

like_us hspace= TENTO運営のFacebookページ 情報学習研究所

病状六尺 3

06

健全だった時分、正岡子規の病床エッセイ集「病床六尺」を読んだ。そのとき、心に決めたことがある。
ワガママな病人には絶対なるまい。
それは、子規を読んだ者の宿命である。「病床六尺」の中の子規は、そりゃもうワガママ三昧なのだ。時代のせいなのか、世話をする妹の律がまた、子規のワガママを受け入れる。
碧梧桐・虚子・左千夫などが病床の子規を見舞い、日本語もできぬうちから俳壇というべきものが形成されていくさまにはダイナミズムもロマンチシズムもある。でも、それはまったく別の話。ワガママ子規は相も変わらずワガママで、病人のイメージを悪くしてくれている。

病人とは、どこかがどうしようもないから病人なのである。
だからこそ、それが治癒すれば自分は健常者と変わらないと考えている。
「治癒する」それが大変なのに、病人はそうは考えない。

健常である人が、自分が健常であることを土台として発言するなら誰もが聞く耳持つだろう。
彼の発言には一定の責任が伴う。
だが、病人はその責任を免除されている。
病人だから責任を負わせるのは酷だと考えるからだが、病人はそう思われて当然だと思っている。だってできないんだもん。病人唯一にして絶対の言い訳がそれだ。
元来が無責任なのだから黙っていればいいものを、意識の上では健常者と同じだから言いたがる。聞いてやらないとむくれる。これが病人のワガママの一例だ。
じつはこれ、今では実社会でもしょっちゅう見られるのだが、そこにふれるのはまた次回としよう。



TENTOの本、好評発売中!

TENTOBOOK
画像をクリックするとAmazonに飛びます。



TENTO WEB-SITE

tento-banner-grass

FACEBOOK PAGE

like_us hspace= TENTO運営のFacebookページ 情報学習研究所


病状六尺 2

45

よく、テレビドラマなどで「幼児/胎児の取りかえ・交換」がネタになることがあるが、現在、原理的にこれはあり得ないものになっている。
誰もが病院に転がり込むと同時に識別信号を割り振られ、肉体に括りつけられるからだ。ぼくの場合は6月24日、腕輪の形だったけれど、これは手首だったり足首だったり、場所はいろいろある。
ここには名前や年齢・誕生日など、本人の属性を表す情報のほか、バーコードが備えられる。点滴・注射・投薬など、患者に体内に薬物が投与されるたび、別の場所に保存されたファイルが上書きされていく。いわば電子カルテで、これは患者の受け入れと同時につくられるのだ。看護師は「ピーするから腕みせて」と言っていた。

ぼくは脳の病気だから何度も確認されたけれど、人間の自己認識なんてじつにイイカゲンなもんである。誰だって脳を損傷すれば、自分が誰かわからなくなる。
そんなとき役に立つのが、体についた識別信号。
こいつとは風呂に入るのも、トイレに行くのも、半年間いつだって一緒だった。つけっぱなしだからしわくちゃになってしまっているけれど、今でもキチンとその役目を果たしている。強度も相当のもんだ。



TENTOの本、好評発売中!

TENTOBOOK
画像をクリックするとAmazonに飛びます。



TENTO WEB-SITE

tento-banner-grass

FACEBOOK PAGE

like_us hspace= TENTO運営のFacebookページ 情報学習研究所


記事検索
Twitter
livedoor プロフィール
TENTOが制作した本
LIKE US ON FACEBOOK!
CLICK!
jouhou Icon
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ